知財戦略で日本に貢献したい|弁理士白坂一様

防衛大学校を卒業し、メーカーの知財部を経て独立、現在は特許事務所の所長と知財コンサルティング会社の社長、上場企業の法務・知的財産本部長を兼ねるという珍しい経歴をお持ちの白坂一様に、ご自身の知財・特許業界でのキャリアについて伺いました。

弁理士白坂一様

 

知財・特許業界へ入ったきっかけ

 

阪神・淡路大震災をきっかけに防衛大学校へ

もともと僕は大阪出身なのですが、阪神・淡路大震災をきっかけに防衛大学校についてはじめて知りました。震災があって、自衛隊の人が助けに来てくれたのを見て、自衛隊という仕事を知り、それをきっかけにまず防衛大学校に入りました。

防衛大学校は、学生舍生活、上下関係、訓練は大変厳しいかったです。8キロ遠泳などありました。

一般社会とはかけ離れた環境でしたが、ここで学んだことはとても勉強になり、今の私の基礎になっています。

 

『ビジネスモデル特許』をきっかけに知財・特許業界に興味を持つ

そんな折、防衛大学校の中にある本屋さんで「ビジネスモデル特許」という本を読んだんです。

ヘンリー幸田先生が書かれた本で、アメリカの最新の知的財産事情を記した本でした。例えば、アマゾンのワンクリック特許などのソフトウェアとITサービスが融合したような特許の世界について書かれていました。アメリカではこんな世界があると気付かされました。ちょうど日本でもそういう話が盛んになってきたころでしたね。

そこで特許権について考えた時に、特許権の1つ1つが軍事の武器のように思えたんです。100個特許を持っていたら1個1個が戦車だったり飛行機だったり兵士だったり、そういう自衛隊でいう武器のようなものに見えました。そして、それを用いて戦略を練るとどういう世界になるのかなと考えるようになりました。

要は知財の戦略は軍事の戦略と近く、それがビジネスの社会で実現できたらすごくおもしろそうで、もっと日本に貢献できるのではないかと思ったのが、一つのきっかけだったんですよ。

その本を読んでから知財・特許業界に興味がでて、弁理士っていう世界を志したのがきっかけです。

 

 

知財・特許業界でのキャリア

 

卒業後、企業の知財部に勤務

大学院卒業後、富士フイルムの知的財産本部に務めました。デジタルカメラ・医療関連の権利取得や、ライセンス交渉等の業務に従事していました。

また、インターネットで注文する年賀状プリントの特許などを担当しました。はじめは、写真プリンタの担当でしたが、IT関係やデジタルカメラの担当になり、最後は、医療系のIT技術、具体的には電子カルテや、三次元描画に関する技術などを担当しました。富士フイルムの事業シフトに応じて色々な分野を担当できたことが大変、勉強になりました。

また、富士フイルム勤務中の2年間、特許事務所に駐在をして、弁理士業の基礎を築くことができました。

 

そして、独立へ

いつか独立したいという思いが高まっており、その後、2011年3月に東日本大震災時に、自衛隊にいった諸先輩や同期のメンバーが頑張っているのを見て、より知的財産で日本復興に貢献したいという思いが増し、同年4月に独立しました。

はじめに防衛大学校へ進んだのも、独立を考えたのも地震つながりなんです。

特許事務所の白坂パテントパートナーズをまず作りました。

立ち上げ時にはクライアントが完全には決まっていなかったので、小田原の自宅のマンションでパソコンと机を用意して独立しました。

7月の時点でお台場に事務所を移しました。お台場のthe SOHOというところです。その時、上場企業から中小企業の顧問になっていたのですが、そのうちのひとつが株式会社UBICでした。

もともと、特許事務所の仕事をしながらアメリカ訴訟の支援もしていたのですが、その時に日本企業が被告で訴えられるケースばかりを担当していたのです。ほとんどのケースは、日本企業が訴えられる側なんです。それで、日本が攻めるようなことをもっとしたほうがいいんじゃないかと思っていました。攻撃は最大の防御といいます。

そういった思いがありまして、株式会社UBICの守本社長に相談をし、日本の知的財産を活用するような会社を作って、もっと日本に貢献するようなことをしたほうがいいという話になりました。そのような経緯で、UBIC パテントパートナーズという知財戦略コンサルティングの会社を設立しました。

そうしてUBIC パテントパートナーズを立ち上げたのが2012年の6月です。独立して1年2ヶ月目のことでした。現在は特許事務所白坂パテントパートナーズの所長と知財戦略コンサルティング会社のUBICパテントパートナーズの社長を兼ねています。

 

 

知財の世界のしごとの面白みとは

 

やはり新しい技術とか発明に出会えるのが面白みのひとつですよね。これは特に特許事務所の面白みとしてあると思います。

もう一つは知的財産の活用です。日本は資源の少ない国です。資源の少ない日本での唯一の資源は、日本人の勤勉さから生まれてくる緻密なアイデアや発明だと思います。そういったアイデアや発明を知的財産という権利にして、その知的財産をビジネスに使うというのが面白いと思います。この2点ですね。

1点目の新しい技術や発明との出会いというのが特許事務所での面白みで、知財戦略コンサルティング会社のUBICパートナーズでの面白みは、アイデアや発明という日本の眠った資源を活用して日本のGDPに貢献することだと考えています。

特に知的財産の活用についてはこれまであまりうまくできていなかったと思っています。これができることで、日本のビジネスモデルが大きく変わると思います。

 

 

知財の観点からベンチャーを支援したい

 

しかし、グーグルとかアップルのような、知財を活用した大きな企業はまだ日本では育っていません。

日本ではベンチャーを育てる土壌が弱いと思っています。アメリカではベンチャーを育てる土壌があり、投資家も多いです。

日本はその点がまだ劣っているので、知的財産の点からそのデメリットをカバーしたいと思っています。大手だけじゃなく、ベンチャーや小さな会社もサポートしてあげたいという思いで活動しています。

 

 

 

白坂一氏略歴

学歴

1996年 大阪府立豊中高等学校卒業
2001年 防衛大学校 理工学部 通信工学科卒業
2003年 横浜国立大学院 環境情報学府メディア環境学情報メディア学コース修了

職歴

2003年4月~2011年3月 富士フイルム株式会社 知的財産本部
2007年2月~2009年3月 神奈川県某特許事務所に駐在する。
明細書作成、中間処理対応に専念する。
2010年8月~(現在)   国家試験 知的財産管理技能検定 技能検定委員
2012年6月~      株式会社UBICパテントパートナーズ 代表取締役社長
兼 株式会社UBIC 法務・知的財産本部長

知財キャリアセンターからのコメント
上場企業の子会社の社長かつ、特許事務所の所長という珍しいキャリアを築かれている弁理士の白坂一様にご自身のキャリアについて伺いました。
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